創和LSの自社設計・自社施工の本当の理由はココだ
賃貸物件の建物の設計デザインは、完成後の入居率に大きく反映されます。
一般的に、居住用の建物を造る際は「なるべく広く」「なるべく使いやすく」をコンセプトに設計されることが殆どです。有り余る広い土地に、単に建主が住むことを目的として建物を造るのであれば、それで良いのかもしれません。しかし、その建物がいわゆる賃貸物件でそこに住むのが建主や設計者ではなく、「賃料」という対価を支払って住む「賃借人」であったらどうでしょう?
その時点でその建物の目的は「住む」ではなく「住んでもらう」ことになり、さらに「住んでもらう」から「収益を上げる」ということになります。建主や設計者の考えや好みだけで造られた建物が賃借人に全く支持されなかったとしたら、その建物には誰も住んでもらえず、最終目的である収益も手に入らなくなってしまいます。
逆に、賃借人のニーズをしっかりと理解した上で設計し造られた建物は、支持を得られ高い入居率を維持できるわけです。
多くの賃借人はその部屋の使い勝手が良いからといって5年も6年もそこに住み続けるというわけではありません。結婚や転職、転勤、帰郷etc・・・。色々な事情で比較的短期間でそこを引っ越す人が殆どです。
賃借人が引っ越して空室になったら次の賃借人を見つけて住んでもらわなければなりません。次の賃借人は誰が見つけるのでしょう?その殆どが賃貸仲介会社の営業さん達です。貸主本人が見つけたり、知り合いの伝でということは極めて希です。
ですから、賃貸物件は仲介の営業さん達にも気にいられないとなりません。つまり、仲介の営業さんはこんな思考が生まれるわけです。『あの部屋を紹介したら「決まる」、あの部屋を見せたら「決まる」、イコール営業成績が上がる。だからたくさん紹介するし、何度も内覧に来てくれる。』
ましてや、次の賃借人が「ここに住もう」と判断するのは営業さんたちに内覧に連れて来られたほんの限られた短い時間の中なのです。短時間においてOKをもらうのには、単に「広い」「使いやすい」だけではダメなのです。
世の中には色々な考えの人がいて、好みもまちまちです。賃借人や仲介の営業さんのニーズがどこにあり、これが正解という明確な答えを持っている人は恐らくどこにもいないと思います。
賃貸物件の設計デザインに携わっておられる方たちは皆さんが試行錯誤されているに違いないでしょうし、実は僕も一緒です。毎日苦しみぬいています。
ただ、僕には10年間の賃貸仲介営業の経験があり、その後4年間の建売AP専門会社での設計販売の経験があり、そして何よりも創和LSで15年間の管理会社としての構築があります。
「こんな物件は決まる」「この物件は紹介しても決まらない」「こんな物件を造ってみたら、あっという間に満室になった」「この物件はいつも空いていて入居率が上がらない」「この物件はいつも満室で空いてもすぐに入居者が入る」・・・。
こんなことに30年間も向き合い続けています。
とても貴重な経験で、今この仕事をしている僕には大きな財産だと思っています。その多くの経験を基に少しでも良い物件をお届けしたいと考えています。1億円以上の高額のお買い物をしていただくのに、大事なところが他人任せでは申し訳が立ちません。
ですから創和LSは設計も施工も外注はしないのです。単にコストを削減するためだけの自社設計自社施工ではないのです。